2011年08月17日

すず むし -糸のついた二つの鈴のための- Op.96

編成:鈴 二重奏
使用楽器:音程の異なる鈴(2つ)

 この曲は2011年8月に作曲した曲である。音高の異なる2つの教育用に用いられる鈴を使用し、楽器に糸をつけてヨーヨーのようにぶら提げられるようにしておくこと。また、奏者はポケットなどにハサミを用意して演奏に臨むことを求める。
 楽曲は「す・ず・む・し」の4つの音から2つの音を選ぶことで作られる言葉を、鈴を演奏することで表現する(例:「むし」「すし」)という単純なアイデアで構成されている。序盤の「むし」では、鈴で虫を模倣するように演奏するが、2 回目の「むし」では鈴自体を虫と見立てて、茂みの中をカサカサ動くように奏する。最後の「むし」は実際には音が出なくても構わないと思っている。音よりも飼っている鈴虫が鳴くのをじっと待つような雰囲気を演奏して欲しい。最後の「しす」は声を合わせ、線香花火がぽとりと落ちるようにハサミで糸を切って事切れる様を表現する。切れた瞬間や鈴が地面に落ちたときの音が、「すず むし」の断末魔の声となる。
 雰囲気が大切な曲となるが、特に D の「むし」から E の「すし」への移り変わりで発せられる「へい!らしゃい!」という声は威勢よいものであって欲しい。そうすることで生まれるギャップが大きければ大きいほど、終曲の“死”の表現がより神秘的なものになると考えている。全体的にアホな楽曲だが、だからこそそれぞれのシーンのイメージを持って演奏を楽しんで欲しいと思う。




初演:2011年09月25日(於:WINDS CAFE「小さな音の小さな音楽会」)
演奏:正木恵子+渡邉達弘
譜面販売:bluemallet


posted by ぼぶ at 00:00| Comment(0) | 演奏音源 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。